Blog

旅するカウンセリング

心理療法とできないこと

臨床心理士は資格を取る際に二次面接があります。その際によく聞かれるのは、

「あなたのオリエンテーションは?」

です。

というのも、クライエントへカウンセリングをするためには、クライエントの主訴に基づいてクライアントの状況を分析し、カウンセリングの内容を組み立てていくことが必要になります。その中で、組み立てていく観点に、心理士が軸としている理論を基にしています。

それをオリエンテーションと言っています。

概ね大学院に入った後にスーパーヴィジョン先の先生か、研究室の教授の影響が大きいのも現状です。
私は催眠療法を学びたかったのですが、それを行っている先生がおらず、そのまま研究の基礎を知るために臨床より研究に重きを向けていた先生の研究室に属しました。スーパービジョンの先生も様々で軸となるものはなかなか獲得できずにいました。そのまま病院に勤めると、催眠療法とはかけ離れた神経心理学を学ぶ状況となり、臨床心理士の資格の二次試験でそのまま「神経心理学が今は軸となっています」と話して「神経心理ね」と鼻で笑われたのも良い思い出です。

他の心理士さんも軸としているものが様々なように、クライエントへ行う心理療法も確立しているものもたくさんあります。

精神分析、認知行動療法、家族療法、クライエント中心療法、プレイセラピー、芸術療法、ソーシャルスキルトレーニング…。
ゲシュタルト療法、臨床動作法、サイコドラマ、催眠療法…。

現在覚えているものを上げましたが、確かまだ何種類かあったように思います。
このように心理士さんにも得意な心理療法があります。

いくつかの心理療法の勉強会やワークショップに参加しました。特に病院だと認知行動療法とソーシャルスキルトレーニングが求められたので、最初はその研修を行きつつ、余裕が出てきた時に精神分析やゲシュタルト療法も学んだり受けたりしてみました。

なので、カウンセリングもクライエントさんの主訴によって認知行動療法やソーシャルスキルトレーニング、芸術療法を行っていきます。

当カウンセリングルームではできないこと

私が得意とする心理療法は今はヒプノセラピーではあるのですが、クライエントさんにヒプノセラピーを行うには、リラックスした状態で催眠に入る必要があるため、混乱している状態であったり、精神症状や服薬状況がある場合難しい方も居ます。
そのため、当カウンセリングルームでは通院状況や主訴によってはヒプノセラピーはお断りし、カウンセリングへの変更を促すことがあります。

ただし、カウンセリングでも、現在今の心理状況を分析して提出する書類を作成してほしい、といった関連のものはお断りさせていただいています。というのも、心理検査等は当カウンセリングルームにはないので、正確な分析はできません。もし分析等必要な場合は心理検査を行っているカウンセリングルームやクリニックへお願いいたします。

当カウンセリングルームの目的はクライエントさんの心の疲れが少しでも減ることや自分自身について向き合いたいといった方の手助けをしています。


どんなカウンセリングをしていくのか共に目指す方向へ歩んでいけたらと思います。